
新生代第三紀は、ほ乳動物や被子植物が地球上に生活の場を広げた時代です。この時代の地層には、石灰層や海生動物化石、火山砕せつ物が含まれています。陸になったり海底に沈んだり、噴火山もあった、当時のようすがわかります。近年、市内の久世原や郷ヶ丘では、団地を造成した時に、「平層」から、「ステゴロフォドン(イワキゾウ)」などの化石が発見されました。また、四倉高等学校の校庭を広げた時には、「多賀層群」から、なんと16体以上の化石クジラが発見されたのです。これらの化石クジラは、同じ場所からたくさん得られためずらしい遺骸化石として、これからの研究に大きく役立つことでしょう。


- オオクマイルカ
- Odontoceti fam. gen. et sp. indet.
クジラは、新生代第三紀始新世前期に出現し、世界各地に分布しました。クジラは、原始クジラ類、歯クジラ類、ヒゲクジラ類の3グループに分けられます。原始クジラ類は、骨格のつくりが原始的なクジラで形の異なる歯をもっています。歯クジラ類は、マッコウクジラ、イルカのなかまで、現生クジラのなかでは一番種類が多く、同形の歯がたくさん生えています。ヒゲクジラ類には、シロナガスクジラ、セミクジラのなかまなどがあります。歯のかわりに上顎にヒゲ板があり大型で、いわき市の第三紀の地層からは、ヒゲクジラ類や歯クジラ類の化石が多く産出しています。オオクマイルカは双葉郡大熊町から産出した歯クジラです。


- イワキゾウ
- Stegolophodon sp.
いわき市から発見されたゾウ化石は、合計7点あります。新生代新第三紀中新世の湯長谷層群の平層と、その上の白土層群の中山層より産出しています。昭和46年3月、昭和48年に久世原団地で発見されたステゴロフォドンと、昭和50年頃平谷川瀬で発見されたリンコテリウム(?)は平層のものです。昭和58年にいわきニュータウンより発見されたステゴロフォドンは、上部の中山層吉野谷れき岩部層から産出したものです。これらの化石により、およそ1,600万年前のいわき市一帯には、多数の古い型のゾウが生存し、亜熱帯的な気候であったことが明らかになりました。


- イワキクジラ
- Mysiteci gen et sp. indet
イワキクジラは、いわき市四倉町八日十日の四倉高等学校付近より、昭和53年に発見されました。現在まで16個体確認されていますが、いずれもヒゲクジラ類に属すると思われます。このクジラ化石の中には肋骨に大型のサメの一種であるホホジロザメの歯がささっていたのもありました。
















