
中生代白亜紀には、アジア大陸の東部に海が入りこんだため、砂や泥が積み重なって地層ができました。陸にはソテツが生いしげり、暖かい海には、サメが泳いでいたり、ヘビのように首の長いフタバサウルススズキイや、首の短いイワキリュウが、群れをなしてエサを求めて泳ぎまわっていたり。大きな貝や大小さまざまのアンモナイトなども、たくさんすんでいました。また、時代をさかのぼって約1億5,000万年前のジュラ紀には、体長22メートルあまりの、草を食べる恐竜、マメンチサウルスが、陸つづきだった中国大陸の湖のほとりで、ゆったりと生活していました。
フタバサウルス スズキイ(フタバスズキリュウ)
- フタバサウルス スズキイ
- Futabasaurus suzukii
クビナガリュウは、中生代ジュラ紀前期から白亜紀後期まで、海に栄えて絶滅した海棲ハ虫類のなかまです。初期の段階で、二つの系統に枝分かれしました。一つの系統は、頭が小さく、クビが長くなる方向へと、もう一つは頭が大きく、クビが短くなる方向へと進化しました。前者の例では、クビの長さが体の2/3をしめる北アメリカから発見されたエラスモサウルス、後者では、頭の長さが約3mある、オーストラリアから発見されたクロノサウルスが著名です。いわき市の約8000万年前の地層から発見されたフタバサウルスは、頭が小さくクビの長い系統に属しています。
クビナガリュウの発掘過程
- 1.
- 昭和45年11月4日より開始された、フタバサウルス発掘調査。県道には保護のための石垣が築かれる。
- 2.
- ピックにより深さ1m縦横2m約3トン半のブロックを掘り出す。この中にフタバサウルスが入っている。
- 3.
- 国立科学博物館でのクリーニング作業により現われたせき椎骨、肋骨、上腕骨。
- 4.
- 胴部後方より見たフタバサウルス骨格復元模型。手前は腹部肋骨、その先に肩帯が見える。
モササウルス類
- モササウルス類の下顎 いわき市大久町
- 中世代/白亜紀後期/約8000万年前
いわきの北部大久町から双葉郡広野町にかけて分布する中世代白亜紀の地層、双葉層群からは、フタバサウルスのほかにも、中世代の海すんでいたハ虫類の化石が多数発見されています。いわき市ではフタバサウルスを除いては、いずれも断片的な標本であるため石炭化石館ではいわきで発見されたイワキリュウ、モササウルス類の標本を近い仲間の骨格復元とあわせて展示しています。

- クリダステス(モササウルス類)
- Clidastes アメルカ/中世代/白亜紀後期
海に適したオオトカゲの仲間です。泳ぎはクビナガリュウとは異なり、海へびのように体をくねらせて進みます。 いわき市内からは下顎骨や歯など多数発見されています。北米では、モササウルスの仲間の歯形といわれる痕がついたアンモナイトも発見されています。
ハドロサウルス類
- ハドロサウルス類の頚椎 いわき市大久町
- 中世代/白亜紀後期/約8000万年前
いわき市大久町 双葉層群 足沢層
- ランベオサウルス類
- アメリカ/中世代/白亜紀後期
ハドロサウルス類のランベオサウルスに近い仲間で1~2歳くらいの幼体の化石です。
双葉層群からは、フタバサウルスに代表される海生動物の化石が多数発見されていますが、近年、この地層の調査が進むにつれて、恐竜化石の発見も続いています。まず、双葉郡広野町で肉食恐竜と植物恐竜が同じ場所から発見された他、ディプロドクス科と考えられる歯の化石が発見されました。さらにいわき市アンモナイトセンター建設調査中にハドロサウルス類の頚骨が発見されました。
















